東南アジア放浪してきた。~day7~ @シンガポール


巡り巡って


ドミトリーは朝食付き。
テーブルに並べられたシリアルや牛乳などを各々好きに取って食べる。
食費が浮いて大変ありがたい。

使った食器を洗い、荷物を整えて、チェックアウトの前にやり残していた作業を済ませる。
フィリピン入国のためのeTravelの登録。
項目が多い上にどう記入したらいいのか分からない部分もあり、かなり手こずってしまった。
たった数時間しか入国しないのに…

そうこうしているうちにスタッフが部屋に入ってきて掃除をし始めた。
早く出よう。

泊まっていたのはリトルインディアのエリアだった。
宿の目の前にはインド系のクラブが数軒連なっており、夜中も客が出入りする度に派手な音楽が爆音で漏れ聴こえていた。
朝はさすがに静まり返っている。


シンガポールの街を散策できるのは今日しかない。
昨日の夜に練ったルートで、すべて歩いて回るつもりだ。

川沿いの歩道を通って向かったのはマラバール・モスク。
鮮やかな水色でポップな印象。
大きくはないが、目立っていて存在感のあるモスクだった。

塔の小窓?と壁の模様がとても良き

そのまますぐ近くのアラブストリートへ。
ここまでリトルインディアとチャイナタウンは散々見てきたが、アラブ系エリアは初めてだ。
黄金のドームが輝くサルタン・モスク。
先ほどのマラバール・モスクとはまた全然違う。
周辺にはカラフルな建物が建ち並び、歩いているだけで元気が出そうな気がする。

まるで絵画

まだ現地通貨を持っていないため、残っているMYRをSGD(シンガポールドル)に両替。
外貨を外貨に替える際にはレートの良し悪しがすぐに判断できない。
Google mapで"money exchange"と検索し、周辺の両替ショップの中から口コミ評価がマシなところに行くようにしている。
替えたあとに、何円から何円になったのかを一応計算するという訳の分からない作業を行う。
今回はかなりレートが良かった模様。


その後も教会やコンサートホール、博物館などの建築を巡りつつ、どんどん南下。
ようやくシンガポール川が見えてきた。
立派なアンダーソン橋を渡った先には有名な公園がある。

シンガポールに来たからには、これだけは見ておきたい。

マーライオン、結構でかい。

失礼ながら、もっとこぢんまりしているものと思っていた。
こんなに至近距離で見ることができるというのも知らなかった。
想像していた以上に周囲は開放的で、シンガポールのガイドブックの表紙になりそうな景色が広がっている。

奥に見えるのが、マリーナベイ・サンズ。
3棟をつなぐように設計されたインフィニティプールが有名な高級ホテル。
シンガポールのランドマークだ。
数々の高層ビルが立ち並ぶ中、ひときわ目立っているためすぐにどれか分かる。
ちなみに今日、ここで1泊しようもんなら最も安い部屋でも旅の予算がすべて飛ぶ。
今は遠くから眺めるくらいで十分だろう。

後ろ姿が哀愁漂うマーライオン氏

マリーナベイ・サンズのさらに奥には、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(植物園)があり、またシンガポールに来ることがあれば必ず訪れたい場所だ。



屋台メシ


物価が高いシンガポールでも、手頃な値段で食事ができる場所がある。
それが【ホーカー】だ。
たくさんの屋台が集まった屋外型フードコート。
ここマクスウェル・フードセンターはチャイナタウンの中にあるホーカーで、中華系の屋台がずらっと並んでいる。
大量のテーブルと椅子はほとんど埋まっていて大盛況。

1軒だけ異様なほど行列ができている店がある。
シンガポールで絶対に食べたかったものの一つ、海南チキンライス。
その超有名店の行列に、私も並んで待つ。
流れ作業のように秒速で切り分けて盛り付けられ、提供されていくチキンライス。
鶏肉は焼いたものと蒸したものがあり、迷いつつもSteamedを選択。
少し並ぶだけですぐに注文することができた。
空いている席を探していざ実食。

完璧なビジュアル

このツヤを見よ!
とても柔らかい鶏肉に、鶏ダシで炊いた米。
これを食べるために、朝からひたすら歩いてきてよかった。

別の屋台で買った豆乳ドリンクも、今までに飲んだことのない感動的な味で思わずため息が漏れた。


そしてこれで終わりではなく、まさかのホーカーはしご。
数百メートル先にあるもう一つのホーカー、ホンリム・マーケット&フードセンターへ。
まだ食べるのか?
食べます。
デザートには豆花(トウファ)を。
黒ごまソースに粉砕ピーナッツ、小豆をトッピング。
温かくてやわやわ食感の豆花、優しい甘さでホッとする味。

容器の絵柄も、セルフサービスを示すマークもかわいい

ホーカーを十分に堪能し、行きたかった場所も大体回ることができた。
もう少し散策してから地下鉄に乗って、空港に向かうとするか。



テーマパーク


チャンギ国際空港。
空港好きとしてはとても楽しみにしていた場所。
今回飛行機に乗る第4ターミナルにはすぐ向かわずに、他のターミナルもぶらぶらすることに。
時間はたっぷりある。

天井から流れる滝があるというので行ってみる。
これが遠かった…
地下鉄を降りたところから相当歩いたと思う。
ジュエルという空港内の巨大複合施設の中にあり、ほぼテーマパークだ。

理解できない仕組み


シンガポール最後の食事はジュエルのフードコートにて。
普通のレストランは値段を見て断念した。
昼のチキンライスとともに、どうしても食べたかったのがラクサ。
ラクサには様々な種類があるらしく、今回注文しようとしているのはニョニャラクサ。
ココナッツ風味のカレー麺だ。

店のお姉さん(塩対応)に、麺はどれにするんだと数種類の乾麺が陳列されたガラスケースを指さされ、その中から少し平たい麺を慌ててチョイス。
丼に熱々のスープを注ぎ、さっと茹でた麺を合わせ、わずか数十秒で出来上がり。

大優勝

もう書かなくても分かると思うが、バンコクのカオソーイペナン島のカリーミーに続くカレー麺シリーズということで優勝確定。
空港内で、1,000円未満で食べられるご飯としては最上位なのでは…?


ここから第4ターミナルまではあまりにも遠いため、無料のターミナルバスに乗って移動。

本当に広い。
飛行機に乗る用事がなくても、丸一日飽きずに楽しめる空港だと思う。
夜も遅いため、営業している店がどんどん少なくなってきた。

せめてバックパックを肩から下ろして座ろう。
コンセントとUSBポートが備え付けられたソファに陣取る。
ソファもいちいちお洒落で座り心地も良い…
電子機器を順番に充電しつつ、メモタイム。
シンガポールにいたのはたった1日だったが、とても充実していた。
無理やり詰め込んだと言う方が正しいか…


日付が変わり、実質8日目に突入。
搭乗口のエリアに移動し、しばらく待機。

そろそろ搭乗開始だろうとトイレに行って戻ってくると、グランドスタッフが大声でアナウンスしている。
「to Manila, final call, to Manila, final call」
マニラ行きファイナルコール…
ファイナル!?
え!今の時刻は出発45分前…
本来の搭乗開始時刻にもう最終の搭乗案内…!

慌てて搭乗口に向かい、機内に乗り込むと、本当にほとんどの乗客が着席して待機していた。
私が最後から3番目くらいだったのではないだろうか。
8時間も前から空港にいたにもかかわらず、結果的にギリギリになるとは。
搭乗口から少し離れたところで反対向きの椅子に座っていたのが良くなかった。
それにしてもなぜ搭乗開始に気付かなかったんだ…
危うくマニラに行き損ねるところだった。
最後まで気を引き締めていかねば。


すぐに寝てしまったためほとんど機内の記憶がない。
3列シートの真ん中で左におじさん、右にお姉さんだったのは確かだ。
あとはUSBポートが付いていて充電も可能だったはず。

起きたらマニラに着いているだろう。
ラスト1日、駆け抜けよう。




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