ベトナム・インドネシアに行ってきた。〜day10〜


スーベニアの攻防


朝7時過ぎ、クタビーチへ散歩に出かける。
走っている人がとても多い。
どこが端なのかはわからないが、クタビーチであろう範囲をゆっくり往復。
朝の海は本当に清々しい。
ウミガメの保護団体の施設があり、巨大ウミガメモニュメントがとても目立っていた。


海の見張りをしていると思われるお兄さんに、サーフィンはしないのか?今日の波はGoodだよと話しかけられた。
そうか、日によって波のコンディションも違うよなと当たり前のことに気付かされる。


近くのコンビニでパンと飲み物を調達し、砂浜から一段上がった歩道の縁に腰かけて食べる。
朝から波乗りに来ているサーファーたちを眺めながら朝食タイム。
ずっと見ていても飽きない光景。

颯爽と波に乗るお姉様が格好良すぎた


あ、やばい、物売りのおばちゃんが近付いてくる…
パン食べ始めたばっかりで移動するのも面倒くさいな…
案の定話しかけられ、結構日本語が上手い。
昨日のおじいさん同様、日本語が少し話せる→日本人と思しき観光客発見→話しかける
というパターン。
そういえば結局おじいさんとはあれっきりで、作品を見ずじまいだったなぁ…
私は顔が濃いので東南アジア圏で現地人に間違われることも多々あるが、インドネシアではすぐに日本人だとバレてしまうようだ。


おばちゃんは私の隣に座り、完全にロックオンされている。
一人か?なんで一人で来た?トモダチは?なんで英語喋れる?いつ帰る?などの問いに、食べかけのパンをもぐもぐしながら英語と日本語ミックスで適当に答える。
大量のブレスレットやらネックレスやらキーホルダーやらを見せられ、巨大貝殻の文鎮のようなものまで出してきたのでわかったと。ブレスレットを買うから。


小さなウミガメのビーズが付いたやつを選ぶと、1本だけ?5本10本買わないかとさらに買わせようとしてくる。さすがに買わん。
いくらで買うか問われ、最低ライン5,000Rpからスタート。
すかさず50,000Rpと言ってくる。
いや、昨日のナシゴレンとビールで50,000Rpやで?
値切っていくのではなく、値上がっていくというシステム。
こちらが不利な立場に追い込まれていく。


15,000Rpでもだめで、結局35,000Rpを出してもうこれ以上キャッシュを持ち合わせていないということにして終止符。商魂が凄まじい。
私が今日最初の購入客だったらしく、ありがと、と言って再びビーチへ繰り出していった。
なんか色んな意味で思い出になったよ、おばちゃん…
普通におしゃれなブレスレットを手首に巻き、ようやく朝食を食べ終えた。



また来るよ


さて、最後に寄って帰りたいところがある。
お世話になったサーフクラスの前まで行くと、あれ、昨日の日本人じゃん!というノリで陽気なアニキたちがすぐに気付いてくれた。


昨日の夜ワルンに食べに行ってきたよ
お、どうだった?Goodだった?
うん、めっちゃ良かった
などと他愛もない会話を交わす。
たった1週間の留学でも、いつしか英語の壁は薄くなり、下手くそでも喋ろうと思えるようになっていた。
改めてありがとうと伝え、またバリでサーフィンしたいなぁという気持ちを噛み締めながら帰路に着いた。

いつまでも眺めていたいクタビーチ


ホテルに戻り、急いで荷物をバックパックに詰め、Grabで空港へ。
うわ…寂し…
バリにいた7日間で色んな人と出会いすぎて、思い出が脳内を駆け巡る。
島に住む人々は本当に心が明るい。
どこに行っても、インドネシア人の笑顔が沁みた。



空港ステイ


1週間ぶりにホーチミンに戻って来た。
乗り継ぎ時間は約9時間。
入国して外に出かける時間は十分にあったが、もう、ベトナムバイクカオスに飛び込んでいく気力がない。
空港の混雑も考えると、せわしなくなるのは確実だったので空港ステイを決め込む。


最後に何を食べて帰ろうか。
空港内を散々歩き回り、結局フォーで〆る。
あまりにも野生的な葉っぱたちをちぎって入れ、レモンをぎゅっと絞る。

力強い味がする葉っぱ


何でも食べられるって幸せなことだなとつくづく思う。


まだまだ時間はある。
免税店を何軒も見て回り、インスタントのベトナムコーヒーをお土産に購入。


バックパックを背負い続けて首肩が限界に近付きつつあった。
目線の先にはマッサージ店…
日本では高くて気軽に行けるものではないが、ベトナムなら手が届く料金。
たくさんのメニューの中から、30分のヘッドスパを選択。
深夜便フライトのため、ここで頭を洗ってもらえばシャワー代わりにもなるだろうという貧乏臭い思考が働き、首肩メニューではなくヘッドスパに。
頭だけだと思っていたら、顔もバシャバシャ洗われてなかなか大胆だった。


頭も顔もさっぱりした状態で、フードコートでしばらく休憩。
忘れないうちに日記メモにどんどん書き込んでいく。


長いと思われた空港ステイも、そして10日間の旅も、あっという間に終わりに近付こうとしている。
眠い目をこすりながら、ずっしり重いバックパックを担いで深夜の搭乗口へと向かった。



夏の思い出


これにて、私の夏休みは終了。


留学という大きな目的を引っ提げ、その前後を一人旅でサンドするという初の試み。
日本では得られない経験、人との出会い、巡り合わせの連続。
そのすべてが、かけがえのない思い出だ。


やはり私は東南アジアが好きなんだろうな。
何のルーツもないはずなのに気持ちが落ち着く。
心のふるさと、ということにしておこうか。


世界は広く、まだまだ知らないことばかりだ。
流れに身を任せ、時に波に乗って。
これからも旅は続く。







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