香港・マカオに行ってきた。~day4~

東南アジア放浪してきた。~準備編~


ようやく動き出す


昨年の冬に旅に出たのち、次の旅の構想を着々と練っていたら季節が1周しそうな勢いで時間が経ってしまった。

タイ、韓国と【行ってきた。】シリーズで統一していたが、今回は国名を入れると長くなりすぎてしまうためざっくりしたタイトルになっている。

ここでは、練り上げた計画のすべてと、大幅アップデートした持ち物をメインに、出発までのあれこれを書いていきます。



ルート決め


欧米諸国は行きの航空券だけでも金銭的に厳しい。
今はアジア圏しか眼中にない。

当初の計画では、
ベトナム・ラオス・カンボジアを9日間で巡る日程を描いていた。
しかしよく調べていくと、

・3ヵ国の移動順序・ルートが定まらない
・列車不可、バスは情報が少ない(そして過酷)、一部飛行機移動にすると高くつきすぎる
・アンコールワットなどの世界遺産をじっくり見るには日数が足りない

その他諸々の問題が浮上し、一旦考え直すことに。


いや、3ヵ国も回ろうとしているからでは?

えぇ。ごもっともなご意見。


1ヵ国集中型ではダメな理由がありまして。

・陸路国境越え
・1週間以上のバックパック放浪

これがどうしても譲れなかったので、少なくとも2ヵ国は訪れたかったのです。

そこでガラッとルートを変え、考え抜いて以下の日程で組み直し。

福岡
⇒タイ・バンコク
⇒マレーシア・ペナン島
⇒マレーシア・クアラルンプール
⇒シンガポール
⇒フィリピン・マニラ
⇒福岡

4ヵ国5都市。さらに増やしてどうする…
これを8日間で完遂する超弾丸日程。
最初の計画より余裕ないですね。

根底には、ただただ面白そうだな、という直感あるのみ。
これをやったところで特に深い意味はない。
でも行くと決めたからにはとことん準備しよう。



8日間の予定


1日目(土曜日)
福岡から直行便でタイ・バンコクへ。
バンコク旧市街のホテル泊。

2日目
午前中はバンコク散策。
夕方、寝台列車に乗って翌朝まで16時間の移動。
車中泊。

3日目
朝、マレーシアとの国境越え。
列車とフェリーでペナン島へ移動。
ジョージタウンのホテル泊。

4日目
丸一日、ペナン島散策。
ジョージタウンのホテル泊。

5日目
ペナン島からマレー半島に戻り、列車でクアラルンプールへ。
クアラルンプールのホテル泊。

6日目
午前中はクアラルンプール散策。
バスでシンガポールへ。
夕方、シンガポールとの国境越え。
リトル・インディアのドミトリー泊。

7日目
ほぼ一日シンガポール散策。
深夜便でマニラへ。(乗るのは実質8日目)
機内泊。

8日目(土曜日)
早朝にマニラ着。
乗り継ぎで間が空く数時間だけ外に出て散策。
昼過ぎの便で、夜に福岡着。


ほとんど移動しかしていないのでは…?

観光はオマケ程度になりそうだが、最大の肝である寝台列車だけでも十分面白そうな気がしている。

フィリピンに行くつもりはなかったが、マニラを経由して帰る方が安かったため、あえて乗り継ぎ時間が長い便を選んで少しだけ寄ってみることに。

本当はあと1日分の時間があるものの、心理的・経済的余裕を残すためにも8日間とした。


陸路での国境越え2回、そしてマレー半島縦断。

旅人のバイブル『深夜特急』の中で、著者はタイ⇒マレーシア⇒シンガポールと南下していく。
それと似たようなルートを私も辿ろうとしているわけです。

ちなみに【マレー半島】とは、タイとミャンマーの南側の細くなっている辺りからマレーシアの南端までの半島部分を指す。(大体そんな感じ)


贅沢はしていられないので、一応予算も決めておく。

【日本出国から帰国まで10万円】

行きの航空券から現地滞在費用(8日間)のすべて、帰りの航空券までの費用をカウントする。

シンガポール以外は比較的物価が安いとはいえ…
果たしていけるのか…?
やってみないと分からないが、この設定で意識はしておこう。

行った先々で、食べたものの値段など事細かにメモるのを忘れないようにせねば…



個人手配


旅程を固めたところで、怒涛の予約ラッシュ。
毎度のことながら、旅行会社経由の申し込みは一切なし。
すべて自力で手配。

約5ヵ月前~直前にかけて、事前予約必須のもの・オンライン予約可能なものを片っ端から順番に。

宿は4軒。(行きの飛行機が朝早く、福岡で前泊するのも含めると5軒)
Booking.comにて予約。

シンガポールはホテルが高すぎた(1泊2~3万が相場だった)ためドミトリーに。
早めに予約したのちに1,000円ほど値下がりしていることに気付き、一旦キャンセルして同じ内容で取り直した。

全日程を格安ドミトリーにすればもっと宿泊費を抑えられるが、快適さを失ってまで切り詰める必要はないし、毎日相部屋はしんどいので基本的には安め・良さげなホテルを選んだ。


(福岡 ゲストハウス1泊 4,900円)
バンコク ホテル1泊 3,000円
ペナン島 ホテル2泊 5,100円
クアラルンプール ホテル1泊 4,200円
シンガポール ドミトリー1泊 4,000円


航空券はLCCで3区間。
福岡からバンコクはタイ・エアアジア。
シンガポールからマニラ、マニラから福岡はどちらもセブパシフィック航空で、乗り継ぎ便になる。

航空券の価格変動は目まぐるしく、複数の比較サイトや航空会社の公式サイトなどを頻繁にチェックして傾向を分析。
もうこれが最低ライン(+これ以上待つと席が埋まりそう)だなと判断したタイミングで購入した。
帰りの便は2ヵ月前だったが、行きの便はギリギリの2週間前まで粘った。

予約するのが早ければ早いほど安いというわけでもなく、見極めるのがかなり難しい。
行きだけは座席指定のオプション追加。
最も安い席の窓側で。

行き:福岡空港⇒ドンムアン空港(バンコク) 18,000円

帰り:チャンギ国際空港(シンガポール)⇒ニノイ・アキノ国際空港(マニラ)⇒福岡空港 24,000円(2区間合わせて)


そしてバンコクからマレーシア国境付近への寝台列車。

現地で切符を買うこともできるが、寝台席は売り切れるとのことで1ヵ月前にタイ国鉄のサイトで予約。
寝台席を逃すと、ただの座席で一夜を明かすことになる。
マレーシア行きの列車は1日1便。

クルンテープ・アピワット中央駅⇒パダン・べサール駅 4,000円


ペナン島からクアラルンプールに向かう際に乗る列車と、クアラルンプールからシンガポールへのバスも予約。

バターワース⇒KLセントラル 2,000円
ベルジャヤタイムズスクエア⇒ブギスMRT 4,000円

あと、とあるアクティビティ(?)も、klookというアプリで予約した。
これはお金をかけてでもやりたかったので4,500円を奮発。
現地の物価を考えるとかなり高くついているが仕方ない。


現時点で、航空券42,000円、交通費10,000円、宿泊費15,700円(前泊分は出国前のため除外)、アクティビティ4,500円。
すでに予算の7割超の出費が確実に。
これでも宿泊費は抑えている。
車中泊と機内泊で2泊分浮くのがでかい。

残り約30,000円で現地滞在費用のすべてをまかなうことになる。
本当にいけるのか…?(2回目)



これも念のため


今回、4ヵ国回るということもありさすがに海外旅行保険は申し込んだ。
あと、【たびレジ】(外務省海外安全情報配信サービス)も登録。
渡航先と滞在日を登録すると、この日どこどこでデモが行われるからその周辺には近付かないように、などの情報をメールで知らせてくれる。
その国の最新かつ正しい情報を得られるので、海外に行く際は登録するようにしている。



事前サーチが命


入国に必要なもの。
これは絶対に押さえておく。
入国できなかったらシャレにならない。

タイは、パスポートがあればOK。
ほかの3ヵ国は、何かしらの申請が必要らしい。

マレーシア:MDAC
シンガポール:SGAC
フィリピン:eTravel

すべて現地到着72時間前からネットで申請可能なため、日本にいる間に済ますことはできない。
入国するまでに、忘れないように申請する。


これでもまだ、最低限のサーチと準備を済ませた段階にすぎない。
やることが多すぎる。


あとは現地の気候やマナー、宗教、通貨(レート)、チップ事情、交通手段、祝日や祭りに被っていないかなど、先に知っておいた方がいい情報をネットでかき集めておく。

そんな入念に調べるの…?と思われるかもしれないが、無知のまま行くのは危険なので。
現地に着いてから「?」となる場面を極力減らせるように。

ガイドブックの類いも参考にする。
『地球の歩き方』をベタすぎると侮ってはいけない。
ためになる情報がまとまっていてかなり役立つ。
ただし、読み進めるほどに行きたい場所や買いたいものがどんどん出てきてしまうのでほどほどに。



地図をつくる


具体的な動きが見えてきたので、確実に行く場所(宿や駅など)と、直感で行きたいと思う場所をどんどんGoogle mapに落としこんでいく。

場所を選択⇒【保存】⇒【リストに保存】の画面で【+新しいリスト】を選択⇒適当に名前を付けて新規リストを作成
(今回は【東南アジア放浪】と名付け、150ヵ所ほど保存した)

一度リストを作ってしまえば、あとはそこにどんどん追加していくだけ。

保存した場所はアイコンで表示され、行く場所・行くかもしれない場所の位置関係がひと目でわかるようになる。

個人的にはこの作業は必須で、やるのとやらないのとでは現地での動きやすさが全然違う。
歩いて移動できる距離なのかどうかということだけでも、あらかじめ把握しておけると強い。

Google mapの口コミはそれなりに参考になるし、ルート検索も簡単にできる。
ストリートビューで降り立てば街の雰囲気をなんとなく感じ取れて、行く前からイメージが膨らんで結構楽しい。

決してGoogleの回し者ではないが、現地でこれがないとやっていけないくらい重要なツールの一つ。



パッキング


日本の季節は秋(10月)で、涼しくなり始めた頃。
東南アジアは関係なく暑い。
しかもシンガポールまではどんどん赤道に近付いていくルートなわけで。

前回のタイの装備からさらにアップデートし、最小限の持ち物を厳選。
雑誌『POPEYE』のアジア旅特集を参考にしつつ、8日間をできるだけ快適に乗り切るための工夫を凝らした。

では早速パッキングしていきます。
(準備編の最後に持ち物一覧を掲載)


<バックパック>
キャビンゼロミリタリー36L。

機内持ち込み可能なサイズで、とても軽くて頑丈。
メインの収納部分がスーツケースのようにガバッと開くようになっている。
背中はメッシュで、多少汗をかいても大丈夫。(これ重要!)

スコールに備えてリュックカバーも。
ファスナーはダイヤル式南京錠でロック。


<サブバッグ>
撥水加工が施されたボディバッグ。

ベルトは短めに、たすき掛けにして前で抱えるスタイル。
クレカのスキミングを防ぐ特殊素材のポケット付き。
常に持ち歩きたいものはすべて収まるはず。


<7種の神器>
パスポート、財布、スマホ以外に、必ず持ち歩く7種の神器。
メモ帳、カメラ、モバイルバッテリー、ティッシュ、ウェットティッシュ、折り畳み傘、エコバッグ。

これらのレギュラーメンバー(+α)をサブバッグに詰め、どこに行くときも持ち歩く。


<衣類>
キーワードは【速乾】。
8日間とはいえ、衣類は3日分程度。
ほぼ毎日自力で洗濯することが前提となるため、すぐに乾くかどうかが最大のポイント。
動きやすさと速乾性重視というおしゃれ度外視の装いで挑む。

現地に極力馴染むためにも、明らかに観光客だと思われるような小綺麗な格好はしない。
外国人はただでさえ目立つので、とりあえず「なんか旅慣れてそう、簡単には騙せなさそう」な雰囲気を醸し出せるよう心がけている。


<靴>
トレイルランニング用のシューズと、室内でスリッパ代わりに使うための折り畳みサンダル。

トレランシューズは、裸足に近い感覚で履ける軽量・薄底なタイプ。
高温多湿の東南アジアで脚を酷使することを想定し、この靴にたどり着いた。
事前に国内で、これを履いて一日でハーフマラソン以上の距離を歩くショートトリップを敢行し、歩きやすさは実証済。

水を弾くことよりも、水はけ重視でチョイス。
雨が降れば一瞬でドボドボになると思うが、乾くのは速いはず。


<その他必要なもの>
国際線は液体の機内持ち込み制限があるため、洗面グッズはほぼ試供品で。
できるだけ現地で使い切る。

折り畳みハンガーと洗濯ばさみ、S字フックは洗濯物を干すとき用。
洗剤はいつも使っているものを小さいボトルに詰め替える。

充電器類や全世界対応の変換プラグも必須。
寝台列車に乗る際に電源を確保できない可能性が高いため、モバイルバッテリーは2個持ち。

長い移動時間に少しでも今回の出来事を文章で記録しておくために、ipadと折り畳みキーボードも入れる。

そして盲点になりがちな「書類のコピー」。
パスポート・保険証・運転免許証、eチケット(航空券の予約確認書)、事前にオンライン予約した各種チケット。
コピーを取り、まとめてファイルに挟んで持っていく。
日本でしか効力を持たないようなものもあるが、念のため。
予約が絡む系は紙に印刷するのが必須の場合もある。
スマホが使えなくなっても焦らずに済むし、なんだかんだ紙媒体で持っておくと確実。


<今回新たに装備したもの>

・コンデジ(Kodak fz55)
東南アジアの風景をフィルムっぽい雰囲気で撮りたいと思い持っていくことに。
スマホより圧倒的に小さくて軽い。
カオスでエモい写真が撮れることを期待して。

・インナーシュラフ
寝台列車に乗るということもあり、ベッドの衛生面が微妙だった場合でも対処できるよう、薄いシーツ(かなりコンパクトに収納できる)を用意。
本来はシュラフの中に敷いて使うためのもの。
筒状になっていて、この中に潜って寝れば衛生面の不安は軽減される。

・衣類圧縮袋
ファスナーで圧縮するタイプの収納袋。
最もかさばる衣類を圧縮する効果は大きい。
衣類はここに収まる分だけ、という目安にもなる。

・速乾タオル
水に濡らすことで吸水効果を発揮するタオル。
宿のタオルが有料またはそもそも置いていなかった場合に備える。
絞ればすぐに乾く。

・虫対策
機内持ち込みに影響がない虫除けミストと、ムヒ。
大自然の中に身を投じる予定はないが、どの国も高温多湿なため虫には備えておく。



これらの厳選した持ち物のうち、サブバッグ要員以外をすべてバックパックに詰める。
機内持ち込み制限は行き帰りともに7kgまでで、現時点での総重量は若干7kgを超えている…

もしチェックインのときに量られそうだったら、小さくて重い物を服のポケットに突っ込んでおこう…(ダメ)
現地で使い捨てる予定の物も多いので、帰りも何とかなると思いたい。

これで8日間耐久。
行ってきます!




さて。次からようやく本編に入ります。

多少はまともな読み物として成立するように、小説風に書いております。
全編ノンフィクション、起こった出来事をありのまま綴りましたのでよかったら最後までお付き合いください。
(※読むだけで疲弊する可能性があります)

アラサーが己の体力の限界に挑む海外放浪記、スタート。




〈最終的な持ち物一覧〉


・パスポート
・スマホ
・現金(約5万円)
・クレカ×3
・財布
・腕時計
・各種コピー
・ボールペン
・メモ帳
・エコバッグ
・充電器
・変換プラグ
・モバイルバッテリー×2
・カメラ
・イヤホン
・ipad
・折り畳みキーボード
・SDカードリーダー
・速乾タオル
・帽子
・折り畳みサンダル
・Tシャツ×1、ポロシャツ×2
・長ズボン×2
・下着×3セット
・短パン
・ポケッタブルパーカー
・洗濯セット(洗剤・洗濯バサミ・折り畳みハンガー・S字フック)
・メガネ
・サングラス
・コンタクトレンズ
・インナーシュラフ
・カトラリーセット・割り箸
・下痢止め
・総合風邪薬
・洗面セット(洗顔料、歯磨き、マウスウォッシュなど)
・日焼け止め
・汗ふきシート
・ドライシャンプー
・紙せっけん
・ティッシュ
・ウェットティッシュ
・消毒液
・絆創膏
・爪切り
・バッグハンガー
・目薬
・塩分タブレット
・水ボトル
・南京錠
・折り畳み傘
・ラゲッジスケール
・ビニール袋
・ジッパーバッグ
・リュックカバー
・虫除けミスト・ムヒ





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