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建物探訪
外は快晴。
絶好の散策日和だ。
8日間のうち、バックパックを背負わず、移動に追われることもなく過ごせるのは今日しかない。
ジョージタウンでは街歩きと建物探訪に徹したい。
本日の朝食会場はこちら。
なんと素晴らしい建物。
どローカルな店内。
席に着くとおっちゃんが、いや、マスターが注文をとってくれる。
ここはもちろんモーニングセットを。
トーストにバターと卵、コーヒー。
何だろうこの昭和感は |
こういう喫茶店のことを、【コピティアム】と言うらしい。
周りは常連っぽい地元民がほとんど。
ゆるい空間で穏やかな時間が流れている。
さっと食べて、散策に出かけよう。
本当にどこを切り取っても素晴らしい風景。
写真に収めたい建物が多すぎて前に進まない。
昨日の時点でそれなりにインド感を味わったが、まだリトルインディアは歩いていなかった。
そのエリアだけ、見事にインドだ。
言葉も人も色合いも匂いも聴こえてくる音楽も、突然別世界に足を踏み入れたような感覚に陥る。
極めて秩序あるインド、と言ったら怒られるだろうか。
楽しすぎる。
モスクに教会、ヒンドゥー教寺院…
マレーシアがいかに多民族国家であるかがよく分かる。
ウォールアートもそこかしこに描かれており、建物を見て回るだけで時間が溶けていく。
古さと新しさとエモさが凝縮された街並み。
歩いていたら本屋を発見。
直感でとても良さそうな雰囲気だったため入ってみる。
きっとこだわりのセレクトで本を置いているのだろう。
店のお兄さんが本を開いて何かを説明したり、英語で色々と喋りかけてくれる。
見るからに親切そうだ。
ほとんど聞き取れず私の英語力が情けなくなってくる。
これ以上重いものを増やせないため本は断念し、ペナン島を走るバスのイラストがポップなポストカードのセットを購入。
ポストカードだけは、欲しければ買っていいことにしている。
少し涼むために、巨大なショッピングモールへ向かう。
のどかな島にも、近代的な場所はある。
モールに入ってすぐの店の看板がふと目に入り、思わず二度見した。
シャトレーゼ…!
なんだこの安心感は。
ここまで何度もユニクロ・無印良品・吉野家を見かけたが、シャトレーゼは初めてだ。
なぜか感動してしまった。
しかしまさかのモール内で蚊に刺されたため、すぐに退散。
昨日のナシカンダー屋でも蚊に刺され、今朝は手足に虫除けミストをこれでもかとふってきたというのに。
食べて歩いて食べて
外はかなり暑く、日差しも強い。
昼食は中華系。
海南チキンカリーミーと香港ミルクティーを注文。
そろそろ呆れられていると思うが、またカレー味の料理だ。
カリーミー=咖哩麺
初日にタイで食べたカオソーイに似ているかもしれない。
うっっま… 何これ…
当時のメモからそのまま引用。
誰かと一緒に食べていたら間違いなくその感想をはっきり口に出していただろう。
![]() |
思い出すだけでまた食べたくなる |
エスニックな辛さがありつつ、カレーの風味もちゃんとある。
厚揚げのようなものが入っていて、これがまた味が染みていて美味いのだ。
おそらくペナン島のグルメはハズレを引くことがない。
ローカル飯もインドも中華も(もちろんそれ以外も)、安くていくらでも選択肢があって、どこもそれほど混んでいない。
食べることに全力を注いでいる人間にはこれ以上ない条件の良さ。
ここからは海の方へとひたすら歩く。
それにしても暑い…
途中でパラパラと雨が降ってきて、どんどん強くなってきたため雑貨店で雨宿り。
数分ほどですぐに晴れた。
空は吸い込まれそうな青。
![]() |
東南アジアにいるとは思えない |
コーンウォリス要塞にビクトリア・メモリアル時計台、シティホール…
英国領時代の面影を感じることができる。
白と青のコントラスト。
まるでヨーロッパに来ているようだ。
海沿いには釣りをしている人もちらほらいて、平和な光景が広がっている。
その後もオリエンタルホテルやチョンファッツィ・マンションなどのレトロ建築物の前を通りながら、ジョージタウンの主要ストリートをほぼ網羅。
1周したため一旦部屋に戻ろう。
部屋の湿度が高すぎるのか、昨日から干している洗濯物は一向に乾く気配がない。
これはもう、諦めてコインランドリーに行こう。
再び外へ。
近くのコインランドリーでお金を払おうとしたら、50MYR札が使えないと…
手持ちの小銭をかき集めても洗濯+乾燥の料金には足りず、50MYR札より小さいお札もない。せっかく来たのに料金すら払えないとは…
一旦いいや、先にかき氷を食べに行こう。
そこで50MYR札を崩せば洗濯できるだろう。
どうしても行きたい店があった。
向かったのは台湾かき氷の専門店。
好きな具材を4種類選べるらしい。
タピオカ、レッドビーン、タロ、アイユー(愛玉)をチョイス。
想像の倍以上でかい丼鉢で出てきて焦ったが、ほぼ氷だから大丈夫だろう。
![]() |
このサイズ感伝わるだろうか |
これで500円。
東京で食べたら1,500円くらいしてもおかしくない。
一日中歩き回ったあとのかき氷は感動的に美味い。
無事にお札を崩し、クールダウンもできたため洗濯リベンジだ。
歩いている途中で別のコインランドリーを発見。
中をうかがっていたら、店のおばちゃんが出てきた。
これはもう、ここで洗濯するしかなくなってしまった。
自分で洗濯機を操作するのではなく、店に洗濯物を預ければ乾燥までやってくれるらしい。
今日中は無理だと言われたらどうしようかと思ったが(明日早朝に島を発つ)、2時間後には取りに来てOKとのこと。
早くて助かる。
名前とWhatsAppの番号だけ紙に書いて、おばちゃんに洗濯物を託す。
またあとで取りにこよう。
ホテルに戻り、諸々の作業を済ませる。
今日はもう自分で洗濯しなくていいと思うと楽だ。
完全に日が暮れてから再び出発。
昼の激ウマ中華で覚醒し、今日はもう中華系で攻めようと決意。
外観からして雰囲気抜群の店へ。
注文システムが難しい。
周りを見てなんとなく理解。
一品料理はメニュー表を見て自分で紙に数量を記入する。
点心はカートで回ってくるものの中から好きなものを選ぶか、カウンターに注文しに行くスタイル。
湯呑みに鉄観音茶を注ぐ。
茶柱だらけだ。
何か良いことがあるかもしれない。
肉まんはカウンターで注文、焼売や水晶餃はカートからチョイス。
なんというかもう、ため息が出る美味さ…
これにデザートを付けても1,000円とは。
信じられないコスパ。
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点心はひとり飯に最適 |
今日の中華攻めはことごとく大当たりだった。
ペナン島での最後の外食にふさわしい締めくくり。
夜のジョージタウンを少し散歩して帰ろう。
その前に忘れてはならない洗濯物の受け取り。
ちゃんと乾燥まで終わっており、畳んだ状態でおばちゃんが手渡してくれた。
自分の衣類がすべて揃っていることを確認。
自力で洗濯するのは限界があることを学んだ。
近くに便利な場所があるなら頼ればいい。
店の前には猫。
ペナン島、本当に猫が多い。
どの猫もカメラ目線をくれる。
歩いていたら不思議な音楽、というか呪文…?がどこからか聴こえてきた。
あぁ、これがアザーンか。
イスラム教の礼拝の時間を知らせる呼びかけだ。
聴こえてくる方向へ行ってみる。
昼にも前を通ったモスクからだった。
ちょうどお祈りを終えた人たちが帰っていく。
ライトアップされたモスクも、幻想的で素晴らしい。
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バイクでお祈りに来て、颯爽と帰っていく人々 |
昨日今日だけで、何ヵ国も巡ったような気分になれた。
ペナン島、計り知れない魅力を秘めた島だ。
バンコクから直接クアラルンプールに行くのではなく、島を経由するルートを組んで本当に良かった。
旅もようやく折り返し。
まだまだ先は長い。
明日からまた、マレー半島南下の続きがはじまる。
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