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南へ
早朝にホテルをチェックアウト。
外は暗く、弱い雨が降っている。
外は暗く、弱い雨が降っている。
また猫に遭遇。
行ってらっしゃいと言ってくれているようだ。
最後にリトルインディアを通って帰ろう。
まだほとんど誰も活動していないが、怪しい光に包まれていて独特の雰囲気がある。
すぐにフェリー乗り場が見えてきた。
港が近い。
ペナン島ではジョージタウン(島の北東部)のみの滞在だったが、乗り物に乗らなくても主要エリアはくまなく見て回ることができた。
それくらいコンパクトで歩きやすい街だった。
ホテルをチェックアウトしたことを、WhatsAppで連絡。
するとすぐに返信が。
「お部屋はいかがでしたか?我々のホテルはまだまだ新人なので、評価の星をたくさん付けていただけると嬉しいです。残りの旅も楽しんでね!」
ちゃっかり口コミ投稿を促す一文が添えられていた。
だからこの宿はBooking.comの評価が高いんだ…
部屋は窓なしでシャワールームは難ありだったものの、スタッフが常駐していない宿でここまでレスポンスが早くて色々気遣ってくれるというのはなかなかないため、高評価も納得。
フェリーのチケットを購入し、7時の始発便に乗り込む。
30分ごとに運航しており、次の便だと予約している列車の時間ギリギリになってしまうため、始発一択だった。
行きに乗った昼の便と比べるとさすがに乗客は少なめで、窓側の席に座ることができた。
だんだん外も明るくなっていく。
わずか10分の船旅、もっと乗っていたい。
ペナン島の名残を惜しむ間もなく半島側に戻ってきた。
ここからシンガポールまではひたすら陸路で南下。
まずは中継地点のクアラルンプールに向かう。
現在地バターワース駅からは約4時間の列車移動になる。
車両の一番前の席を事前に予約していたが、なぜか一番前だけ折り畳めないテーブル付きでやたら狭い…
途中で乗ってきた隣のおっちゃんはスマホからそのまま音を流して動画を見たりしているし…
気にしない気にしない。
席を確保できただけで十分だと思わなければやっていられない。
集中力を欠きながらも、お金の計算とここまでの出来事をスマホに打ち込む。
その都度メモ帳に殴り書きしている内容を、改めてメモアプリやブログの下書きフォームに入れて整理するこのルーティンも、ほとんど無意識にできるようになってきた。
これがなかったら、いつどこで何をしたのか曖昧な部分が必ず出てきてしまう。
そのとき書いたメモと撮った写真があれば、大抵のことはあとから鮮明に思い出すことができる。
首都エナジー
クアラルンプールの直前の駅でほとんどが降りていった。
到着したのはKLセントラル駅。
東京~名古屋ほどの移動だった。
巨大ターミナル駅で方向を見失いかけながらも、目当てのインド料理店へ直行。
駅の目の前にリトルインディアが広がっているのだ。
カレーセットとチャイを注文。
ここにきてシンプルカレー |
周りはインド系の店ばかりで、チャイを売る歩道上の屋台に人だかりができていたりとカオス。
しかしふと見上げると林立する高層ビル…
ペナン島で見たマレーシアとはまた全然違う、首都としてのエネルギーを感じる。
まずはチャイナタウン方面へ向かう。
歩けば20分以上かかりそうだが、治安センサー的には問題なさそうなため多少遠くてもここは歩こう。
あれ…合ってるこれ…?
数百メートル歩いて、進行方向が真逆であることに気付く。
完全に道を間違えている。
とうとう疲れが出てきているのだろうか。
道のりがさらに遠くなってしまった…
今来た道を戻り、先ほどのインド料理店の前を通り、正規ルートに復帰。
汗だくになりながら、2駅分ほど歩いてチャイナタウン周辺に到着。
観光客で溢れかえっており、ものすごい活気だ。
古い建物が立ち並び、雑多な感じがたまらない。
途中、ドラマのロケ?にも遭遇し、しばらく通行規制がかかっていた。
役者がカフェから飲み物を持って出てくるというただそれだけのシーンの撮影が目の前で繰り広げられていた。
このまましばらく身動きが取れなかったらどうしようと思ったが、カットがかかったタイミングでそのエリアから出ることができた。
日本でも滅多に遭遇しないものに、なぜ海外で遭遇するのだろう。
バンコクのオオトカゲも然り。
ただでさえ非日常な環境にいるのにさらに非日常が上乗せされる感覚。
いちいち驚いていたらキリがない。
ホテルまではあと少し。
またしてもインド系エリアを通ることになる。
先ほどのKLセントラル駅前のリトルインディアとは異なる雰囲気が漂っており、夜は一人で歩かない方がいいと感じた。
周囲の人、建物、路面状況などから判断。
今は昼間で賑わっているが、少しでも治安センサーが働いたときは歩行スピードを上げ、信号以外で立ち止まらないように心がけている。
通常でもかなり歩くのが速いのにより一層速くなり、客引きなどに声をかけられたとしても一瞬で振り払える。
ようやくホテルに辿り着き、チェックイン。
部屋はお洒落な黄色い壁紙が効いていて、とても好きな感じの空間。
窓からは素晴らしい眺め。
古さと新しさの共存 |
やはり窓付きの個室にしてよかった。
このホテルにはドミトリー部屋もあり、最初はそちらで妥協しようとしていた。
当然値段も安い。
しかし相部屋だと洗濯ができず、翌日のシンガポールの宿もドミトリーであることを考えると、ここはちゃんとした個室に泊まろうということになった。
物干しがあり、シャワーも綺麗で申し分ない部屋。
この旅で最後の洗濯を済ませ、必要な荷物だけ持って再び外へ。
ここから怒涛の、名所巡りを敢行。
本当はもう、近場だけうろうろして部屋で休みたい。
しかしクアラルンプールで残された時間は明日の昼まで。
今日の午後の時間をいかに有意義に過ごすかにかかっている。
荷物も軽くなったのだから気合いを入れていこう。
まずはホテルの目の前にある本屋に寄る。
マレーシアの地図があれば買おうかと思ったが、セレクトショップのようなハイセンス本屋だったため地図らしきものは見つけられなかった。
本屋があればとりあえず中に入ってみる、これは旅の定番になりつつある。
マスジッド・ジャメ(モスク)の前を通り、近くにかかる橋を渡って向かったのはムルデカ広場。
マレーシアの独立が宣言された場所らしい。
広場の正面にはスルタン・アブドゥル・サマド・ビル。
かつて英国の連邦事務局だった巨大建築物。
端が見えないほど横に長く、中央の時計塔が象徴的だ。
昨夜の恐ろしい雷雨は嘘のようにカラッと晴れていて、何を撮っても映える。
我ながら良い写真だと思う(無加工) |
広場の周辺に集まっている図書館や博物館など立派な建物を巡りながら、少しずつ移動。
クアラルンプールで一番行きたかった場所、マスジッド・ネガラに到着。
マレーシアの国立モスクで、15,000人を収容できるという。
一般客の見学が可能な時間が決まっており、それに合わせて入口に向かう。
イスラム教の戒律上、肌を隠す必要があるため紫色のローブを借りて上からかぶる。
あ、暑い…
そして見た目は完全にオバQなんだが…
モスクの中に入るのは初めてだ。
一般客が入ることのできる範囲は限られているものの、内部全体を見学することができた。
とても広い…そして天井が高い。
ドーム状になっていて、360°ぐるっと美しいステンドグラスで飾られている。
タイルの模様も素晴らしい…
マレーシアにはこことは別に"ブルーモスク"が存在しており、そちらも時間さえあればぜひ行きたかった…
青いモスク、いつかトルコでも見てみたい。
今日予定していたエリアはコンプリート。
ここからまた、ホテルに戻る。
Grabを使うかどうか迷ったが、結局ケチって歩くことに。
行きに通った道がかなり歩きにくくて微妙だったため、経路案内を無視して別ルートを開拓。
結果的に、微妙だったエリアだけをしっかり回避して戻ってくることができた。
経路案内はときどき疑ってみる余地あり。
気になっていた店で夕食を食べて帰ろうと思っていたのに、まさかの営業時間が終了しており無念。
テイクアウトで何かないだろうか…
ホテルのすぐ近くでたまたま見つけたファストフード?(よく分からない)が美味しそうだったためそこに決める。
というよりもうこれ以上探し回る気力がない。
今日はすでに15kmほど歩いている。
店のお兄さんが缶ジュースをサービスで付けてくれるなどという神待遇。
え、いいんですか…ありがとう…
こういう優しさが異常なほど沁みるのだ。
ホテルに戻るやいなや雷雨。
ギリギリのタイミングで屋内に入ることができてよかった…
外を見るのも恐ろしいくらいに雷が落ちまくっている。
ホテルの個室でゆっくり食べるごはん、落ち着く…
周辺に意識を向ける必要がないため、個室の安心感と気楽さは半端ない。
謎のファストフードは見るからにジャンキーだが間違いなく美味いやつ。
ソースのニンニクが効いていて、鉄板で焼いてくれた鶏肉も大量に入っている。
下にはポテトが敷き詰められており背徳感の塊。
先ほどもらったジュースとともにありがたくいただく。
明日にはクアラルンプールを離れ、再び南下することになる。
最後の長距離陸路移動だ。
高速バスに乗る時間から逆算して組み立てたおおよそのスケジュールを頭の中に入れ、今日はもう寝よう。
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