香港・マカオに行ってきた。~day4~

香港・マカオに行ってきた。~day3~


朝活その2


8時前に宿を出発。
昨日大行列で断念した朝食リベンジのため、足早に向かう。
店は7時半オープンだ。

よかった、まだ並んでいない…!
すぐに入ることができた。

しかし店内はすでに混んでおり、やはり狭いスペースに4人で相席スタイル。
しかも丸テーブル。
各々がセットメニューを頼んでいて2皿ずつ+飲み物がテーブルに載るため、もはや収まりきっていない。

私は定番のセットではなく、単品でどうしても食べたいものがあった。
店内のメニューは漢字のみでほとんどわからず、Google mapの口コミで投稿されている写真を見せてそれらしきものを注文(できているはず)。


豪華なモーニングセット。
思っていた通りのフレンチトーストとプリン、ホットミルクティー。
無事に注文できていたようだ。
このプリンが有名で、しっかり卵の味を感じられてとても美味しかった。


日帰り旅


昨日丸一日過ごした香港島へ、今日も向かう。
地下鉄の中環駅で降り、少し離れたフェリーターミナルまで歩くことに。

私は今から、日帰りでマカオに行こうとしている。

旅の間いつも持ち歩いているボディバッグのみというミニマリスト並みの軽装備で、パスポートがないと入れない地域に行ってみようと思う。

最高の天気に恵まれ、海沿いを歩くのがとても気持ちいい。


ランニングをしている人と何人もすれ違う。
あちこちに公園があって綺麗に整備されていることや、そこで朝から運動している人が多いことは、香港の街を歩いていて特に感じるし、健康意識が高いように思う。


フェリーターミナルに着いたはいいものの、建物が広く情報も少なく、しばらく迷ってしまった。
しかも行きたい港に行く便がない…?

香港発マカオ行きの便が到着する港は2ヵ所あり、私が乗りたいのはアウターハーバー行き(中心地に近い方)だったのだが、タイパ行き(マカオの空港に近い方)のチケットカウンターしかない。
そんなはずはない。

こういうときは大体、狭い範囲しか見えていないのでその場から少し離れてみる。


あ…奥に別の入り口ある…!
やはり探しきれていないだけだった。
運航会社によって窓口が異なるらしい。
一番安いエコノミークラスを購入。
出港は1時間後とのこと。

出境審査では、係員がチケットをチェックし、機械にパスポートを読み込ませて顔写真を撮るだけだった。
荷物検査はない。

座席番号と思われるシールがチケットに貼られ、いざ乗船。

座り心地が良い

3列シートの通路側で、隣は親子だった。
見渡す限り席は埋まっているので、満席なのだと思う。
今のうちに、溜まってきているメモを文章に書き起こしておこう。


カジノタウン


フェリーは高速で進み、ちょうど1時間ほどでマカオのアウターハーバーに到着した。
入境の際にはパスポートを見せただけ。
香港と同様、スタンプではなく小さな紙切れが渡される。

中心地まで行くにはバスに乗ることになるが、ここで裏ワザを使う。

マカオにはいくつも有名なカジノがあり、ホテルとセットになっていたりする。
主要なカジノホテル行きの無料シャトルバスがフェリーターミナルから出ており、ホテル宿泊者でなくても乗れるというのだ。
これを有効活用しない手はない。

「グランドリスボア」行きのシャトルバスにしれっと便乗し、無料で中心地まで運んでもらうことができた。

降りてすぐに現れたのは、いかにもな建築物。

パイナップルの上半分…ではなく
蓮の華をかたどっているらしい

カジノだとすぐにわかる奇抜で豪華な見た目。
見渡せば、こういう無駄にでかいオブジェみたいなのがいくつも目に入ってくる。

今まで踏み入れたことのない世界に圧倒されつつ、観光客でごった返すカジノ周辺を抜けて広場を目指す。
私は今日、一獲千金を狙いに来たわけではないのだ。


ここは「セナド広場」。
かつてポルトガル領だったマカオ。
あちこちにその面影を見ることができる。





昨日香港で見たモンスターマンションからのヨーロピアンスタイル。
対比が凄まじい。
でも広場から少し離れれば、しっかりアジア臭。




入り交じるアジアとヨーロッパ。
不思議な感覚だ。


路地裏で洋食


せっかくなのでポルトガル料理店に行ってみよう。
絶品カレードリアがあると聞きつけ(またカレー)、路地裏の行列に並ぶ。


しかし待て…
そういえば現地通貨MOP(パタカ)をまだ一銭も持っていないし、香港ドル(マカオでも使用可)すら残金がほぼない。
クレカが使えるかどうかも怪しかったため、列から抜けて両替へ。
パタカは香港では使用できないため、最低限の2,000円分にとどめた。

店に戻り、列に並び直す。
幸いにもそこまで待たずして、2階席に案内してもらうことができた。
相席ではないことに驚きつつ、自分の中で完全に相席がデフォルトになっていることにも驚く。

まず先に丼鉢でスープが出てきた。
これがメインでもおかしくない量。
大量に根菜が入っており、お腹を満たす要素が満載。
ゆっくり食べる。
そして満を持してカレードリアの登場。

タイル模様にポルトガルを感じる

完全に大盛りのサイズ感…
香港のお茶碗盛りサイズに目が慣れてしまっており、とんでもなく巨大に感じる。

カレーにチーズにビーフカツという三重奏状態でそれはもう美味しかったが、なんせ量が多くご飯を少し残してしまった。
このあとのエッグタルトのためにも(まだ食べる気)、わずかな余白を空けておきたい…

旅のモットーは「出されたものは何でも(全部)食べる」だというのに…
今回はごめんなさいの気持ちを込めつつ店をあとにした。


世界遺産を歩く


さて。食べたら動く。
ここから夕方まで、マカオの街を歩き回る。
坂が多く、映画にでも出てきそうな風情ある街並みが続く。

やはりここは外せない。
世界遺産「マカオ歴史地区」の一部である聖ポール天主堂跡。


もともと教会が建っていたようだが焼失し、今は石造りのファサードだけが残っている。
とても立派で大きく、マカオの街の中でも特別な存在感を放つ。
本当にヨーロッパにいるような感覚になる。

観光客の多さよ

この広場の隣は公園になっており、その一番高いところへ登った先に現れるのが、砲台が並ぶモンテの砦だ。
マカオの街並みを一望できる。

グランドリスボアにロックオン

さっきのファサード、すごい薄い。
(そんなことよりこの眺望)

だいぶ消化も進んだし、そろそろ戻る時間だし…
それでは。マカオ旅の締めくくりはエッグタルトで。
香港でも食べたが、マカオでも名物ということでもちろんトライ。
香港式とマカオ式の違いは、使っている生地だったり、表面に焼き目があるかないかだったり…
調べてみれば結構深そうだ。

行列の絶えない人気店に行ってみる。
皆ほぼそればかり注文するので回転も速く、すぐに買うことができた。
熱々のエッグタルトを、紙に包んで渡してくれる。

その場で食べるしかない

お気付きだろうか。
今回私は、食を求めて毎回行列店ばかり狙っているということに…
それくらい、食べることに全力を注いでいる。
香港もマカオも、食のクオリティの高さは計り知れない。

近くの路上で、立ったまま頬張る。
さすがに出来立てのエッグタルトは一人で思わず唸るほどの味わいだった。


帰路


行きの飛行機で「カジノはやらない」と誓っていたが、マカオから帰る間際にグランドリスボアの豪華絢爛なロビー(そこまでなら誰でも入れる)をうろうろしてみた。

しかし財布にはわずか数千円の現金、ほぼジャージという身なりであまりにも場違いだったため、いたたまれなくなり大人しく引き返した。


マカオは本当に不思議な街だった。
カジノ密集エリアのハリボテ感(失礼)もありつつ、ヨーロッパの風が吹く歴史地区が広がっているかと思えばしっかりアジアのカオスさも感じられるという。
日帰りで十分楽しめたし、来た甲斐があったと思う。


帰りも無料シャトルバス便乗を試みる。
しかし、チケットをカジノの地下でもらわないといけないとかなんとかでよくわからず、バス待ちの列もかなり長かったため歩くことにした。
多分そっちの方が速い。たったの2.5kmだ。
移動手段として「歩く」という選択肢があることは強い。
結局、マカオでの交通費は0円で済んだ。

正直、フェリーターミナルまでの街並みに関しては特にときめきはなく、あっさりしていた。
そのおかげで(?)、歩みのスピードはどんどん上がり、あと15分ほどで出港するという便に間に合った。
なんとラッキーな。タイミングが良かった。

帰りはフェリーもそこまで混んでおらず、隣は空席だった。
行きに乗ったときよりも波が高いのか、上下の浮遊感が激しい。
酔わないよう気を付けつつ、マカオでの出来事をメモ。


きっちり1時間で、また香港に戻って来た。
一瞬で入境の手続きを終え、ここからさらに別のフェリーターミナルへ向かう。
九龍半島まで地下鉄で帰ることも可能だが、あえて船に乗ることにした。

海沿いをまっすぐ歩いていくと、何棟も建ち並んだ小さなフェリーターミナルが見えてくる。
そのうちの一つが、九龍半島と香港島を行き来するフェリーの乗り場になっている。
スターフェリーと呼ばれているようだ。
チケットを買わなくても、オクトパスカードで乗船できた。
運賃は100円ほど。
わずか数分のサンセットクルーズ。


100円でこの景色、相当値打ちがあるのでは。
夕方の潮風を感じながら、九龍半島へ戻る。


香港最後の夜


これまで何度も歩いたネイザンロードを北上する。
手持ちの香港ドルがほとんどないため、レートが良いと噂のここで、最後の両替をしておこう。


重慶マンション。
『深夜特急』にも登場する、有名なビルだ。
香港一ディープな場所(?)であり、店やオフィス、数百軒の安宿がひしめき合う。
インド系の居住者も多く、カレー屋のスパイス臭でさらにディープさを増しているとか…
「巣窟」と呼ぶのがしっくりくる、そんな場所なのだ。

入口から中を少しうかがっただけでも、両替所がいくつもあるのがわかる。
奥へ入っていくには気が引けるので、手前の店にしておくか…

いやちょっと待ってくれ。信じられないほどレートが良い。
最初からここに来ておくんだった…
これから香港に来る方、両替するなら重慶マンション入ってすぐの左手の両替所がおすすめです。


今日はマカオで食べ過ぎているため、夜は軽めに。
香港スイーツの名店へ向かう。
昨晩前を通ったときには行列ができていたが、今日はまだ時間が早いので落ち着いているようだ。

テーブルに貼り付けてあるQRコードから注文するようだが、何度試しても読み込めない。
店員さんがスマホを貸してくれて、なんとか注文できた。

少し甘みのある、温かい黒ごまのスープを注文。

黒すぎる

中に黒ごまのペーストが入った団子をトッピングで追加。
これがビビるほど美味い。

地元の人たちはきっと、〆のデザートとしてここへ食べに来るのだろう。
周りと喋りながらさっと食べて、さっと帰っていく。
こういう何気ない光景にグッとくる。

私もそろそろ宿に戻ろう。


今日は18kmほど歩いたらしい。
日帰りマカオ、香港に来たからこそできた経験。
良い思い出になった。

今回の旅も残すところあと半日。
あの場所へ行ってみるか…



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